【2025年最新】インフレでお金の価値は目減りする?家計を守るために知っておきたい実践法

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの楠本です。

家計相談を受けていると、よくいただく質問のひとつに「給料は上がっているのに、なぜ生活が苦しいのか?」というものがあります。

実は、その背景には「物価上昇(インフレ)」によるお金の実質的な価値の低下があります。

例えば、年収が変わらなくても、物価が5%上がればそのお金の価値は実質的に5%減少し、貯金や将来の老後資金まで目減りしていきます。

さらに、この「インフレの影響」は日々の家計管理にとどまらず、資産運用やライフプラン全体にも深く関わってくる重要なテーマです。

40代ご夫婦からの相談内容

先日ご相談いただいた40代のご夫婦は、共働きで世帯年収900万円と数字だけ見れば十分にゆとりがあるはずでした。

ところが、毎月の生活費や教育費の負担が重く、以前よりも貯金のペースが落ちていることに強い不安を抱えていて「昇給もあったのに貯金が増えないのはなぜ?」と話されていました。

家計を詳しく確認すると、食費や光熱費が2年前と比べて月に3万円以上増えており、インフレによって実質的に手取りが減っていることが原因だったのです。

さらに、銀行に預けている貯金はインフレに追いつけず、将来の教育資金や老後資金の計画が崩れかねない状況でした。

このように、インフレは「生活がなんとなく苦しい」という感覚ではなく、数字で見ると確実に家計を圧迫しています。

本記事では、物価上昇(インフレ)が家計や貯金に与えるリアルな影響を、具体的な数字を交えて解説します。

さらに、生活費の見直しや資産運用、副業による収入アップといった具体的な対策を紹介し、インフレ時代に安心して暮らすための実践的なヒントを得られます。

この記事でわかること

  • インフレが家計や貯金に与えるリアルな影響

  • 物価上昇時にお金の実質的な価値がどう減少するのか、数字での具体例

  • インフレに対応するための支出削減、資産運用、収入アップの具体策

  • 預金だけではお金が守れない理由と、NISA・iDeCoの活用ポイント

  • 将来のライフプラン全体における「インフレ対策」の重要性

物価高=お金の価値が下がることをどう理解する?

「給料は上がっているのに、生活は楽にならない」と感じる背景には、物価高によるお金の価値の低下があります。

では、なぜ物価は上がり、私たちの生活を圧迫するのでしょうか?

Q:なぜ物価は上がるのですか?

A:主な要因はコストの上昇と需要の増加であり、今の日本では特に円安やエネルギー価格の高騰による“コストプッシュ型インフレ”が影響しています。

物価が上昇する理由には大きく二つあります。

ひとつは原材料費や人件費の増加など、供給側のコストが押し上げられる「コストプッシュ型インフレ」。もうひとつは景気が良くなり需要が供給を上回る「ディマンドプル型インフレ」です。

現在の日本は円安やエネルギー価格の高騰が重なり、輸入コストが高くなったことで生活必需品の価格まで連鎖的に上がっています。

例えば、ガソリンや電気代の値上げは物流コストを引き上げ、それが食品価格の上昇につながります。

つまり、日々の家計に直接響くインフレは、私たちが努力しても避けにくい“外部要因”に左右されているのです。

実質的なお金の価値はどれくらい減っている?

給料額や貯金残高が変わらなくても、物価が上がるとそのお金で買えるものは減ってしまいます。

数字で見ると、その影響の大きさに驚くはずです。

Q:物価が上がると、実際にどのくらいお金の価値が減るのですか?

A:物価が5%上昇すると、年収500万円の価値は実質476万円に縮小し、貯金も同様に目減りしていきます。

例えば年収500万円の人の場合、物価が5%上がれば実質的には500万円 ÷ 1.05 ≒ 476万円となり、約24万円の減収と同じ効果になります。

これは数字だけ見れば昇給があっても生活実感が改善されにくい理由のひとつです。

また、銀行に100万円を預けていても、物価が5%上がればその購買力は95万円に相当し、現金のままでは確実に価値が減少していきます。

特に低金利が続く日本では、預金の利息がインフレ率に追いつけないため、貯金だけでは「守っているつもりが減っている」という状況が生まれてしまうのです。

インフレから家計を守るためにできること

「値上げばかりで苦しい」と嘆くだけでは現実は変わりません。

支出・資産・収入という三つの側面から、今すぐ始められる対策を考えてみましょう。

Q:物価上昇時にお金の価値を守るには、どんな方法がありますか?

A:生活費の見直し、資産運用の導入、収入アップという三つの視点を持つことが効果的です。

まず取り組みやすいのは固定費の削減です。

スマホ料金や保険料、サブスクなどを見直すだけで、年間数万円単位で支出が減ります。

次に、預金だけではインフレに負けるため、NISAやiDeCoを活用した長期投資や、インフレに強い株式や不動産などへの分散投資を検討すべきです。

また、円安リスクを補うために外貨建て資産を少し持つことも有効です。

さらに、副業やスキルアップによる収入増加も欠かせません。実際に「昇給は数万円だったが、電気代や食費の値上がりで相殺された」という人も多く、収入面の強化も平行して進める必要があります。

節約と投資と収入増、この三本柱でバランスよく対応することが、インフレ時代に家計を守るカギとなります。

FPが一緒に考える、インフレ時代の家計戦略

「給料が上がったのに、生活が苦しい」「老後のために貯めているのに、このままでいいのか不安」そんな声を私は日々の相談でよく耳にします。

確かに、インフレは個人の努力だけでは避けられない外部要因ですが、家計をどう守りどう増やしていくかは戦略次第です。支出を整理するだけでなく、資産運用や収入アップをどう組み合わせるかによって、10年後の暮らしがまったく違うものになります。

一人で悩んでいると「節約するしかない」と思い込みがちですが、実は選べる手段はたくさんあります。

迷ったときは、ぜひファイナンシャル・プランナーに相談して、あなたに合った最適な対策を一緒に描いていきましょう。

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インフレは避けられない現実ですが、対策を講じるかどうかで将来の安心感は大きく変わります。

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